第17回 JAPDT カンファレンス講師紹介

講師紹介・講演概要 、順次更新していきます。
プログラムはコチラです。

講師紹介 講演概要
Laura Monaco Torelli

Laura Monaco Torelli

Animal Behavior Training Concepts代表

Laura Monaco Torelli は、イリノイ州シカゴにある Animal Behavior Training Conceptsの創設者です。彼女は 1991 年にシカゴのシェッド水族館でキャリアを開始し、シロイルカ、イルカ、ラッコ、アザラシ、カワウソ、ペンギンのトレーニングを行いました。シェッドで 10 年近く過ごした後、彼女はサンディエゴ動物園に移り、次に主任監督トレーナーとしてブルックフィールド動物園に移りました。動物園コミュニティにいる間、ローラは霊長類、大型ネコ科動物、猛禽類、馬、オウム、ツリー カンガルー、キリン、レッサー パンダ、キツネ、犬など、さまざまな動物と仕事をしました。彼女は現在、イリノイ州レイク フォレストにあるワイルドライフ ディスカバリー センターのエキゾチックアニマル レスキューおよびリハビリテーション トレーニング チームの一員です。

ローラ先生は、Karen Pryor Academy for Animal Training & Behavior (KPA) の教員兼インストラクターであり、Dr. Susan G. Friedman’s Living & Learning with Animalsオンライン コースのティーチング アシスタントを務めています。ローラは、米国、イタリア、スウェーデン、英国、シンガポール、日本、およびカリブ諸国で、数多くの専門家会議でプレゼンテーションを行い、セミナーを教えてきました。彼女は、アメリカ獣医学会大会、中西部獣医学会、ペン獣医ワーキングドッグ会議、クリッカーエキスポ、プロのドッグトレーナー協会会議、および国際動物行動コンサルタント会議の招待講演者でした.ローラ先生は、FOX 32、WGN、NBC 5 ニュース、WGN ラジオ、WCIU の You & Me This Morning など、さまざまな放送メディアに出演しています。彼女はまた、Fear Free Professional Trainer Certification と Karen Pryor Academy Better Vet Visits オンライン コースのトレーニング ビデオを提供しました。

ローラ先生の詳細については、Website, Facebook, Twitter, LinkedIn,  Instagram , TikTokをご覧ください。

11月25日(金)13:00~14:50
The Great Expectations of Cooperative Care (Part 1)
~Unravel the Who, Where, What, and Why of Husbandry Behaviors~

協働行動の大きな期待: ハズバンダリー行動での“誰が・どこで・何を・なぜ”を紐解く


細心の考慮の上、私たちは動物とスタッフの安全に焦点を当て、標準作業手続(SOP)を踏まえたケア・プログラムを作成します。動物園および水族館のトレーナーは経験豊富なチームメンバーとパートナーを組み、指定のプロトコルを順守します。これから任される種と実践的に関わる準備ができているという、トレーナーからの合意が話し合いとチェックリストに含まれます

一般的なペットの飼い主の安心のために、私たちはどのようにサポートできるのでしょうか? アレルギー注射を打つ、点耳する、愛犬にバスケットマズルを着ける、これらを行ってほしいと言われた飼い主は、圧倒されてしまうことがあります。私たちは、学習者である動物を過多の近似値もしくは期待で溢れる状態にしないように努力します。ペットのためのケアを共に行う人々のために、学習環境をどのように設計したら、共感、教育、エンパワメントを含むことができるのでしょうか?

安心や快適さ、スキルレベルを保ちながら、ローラがどのようにエキゾチック・アニマルとの経験を彼女のクライアントチームへのカリキュラムに組み込んだのか、この講演で詳しくお話しします。

Through careful consideration, we strive to craft a care program that covers standard operating procedures focused on animal and staff safety. Zoological and aquarium trainers follow specific protocols while partnered with an experienced team member. Our dialogue and checklist include consent from the trainer that they are ready to work hands-on with each species in their assigned locations.
How do we support the average pet owner to ensure their comfort level? It can be overwhelming to hear the need to administer allergy shots, ear drops, or place a basket muzzle on their canine companion. We strive not to flood the animal learner with too many approximations or expectations. How can we arrange the teaching environment so it includes empathy, education, and empowerment for those that collaborate in our pets’ care?
Join Laura to learn more about how she integrates exotic animal experience into a curriculum for her client teams that support comfort level coupled with skill level.


11月26日(土)10:00~11:50
Tips to Safely Move Animals to Various Locations with a Team Approach

チーム・アプローチを用いて動物を安全に様々な場所に移動するときのアイデア


こんなときに限って、、、ということがありませんか? 家電の修理に電気屋さんが来て、作業のためにペットを隔離するよう言われるが、猫が隠れてしまって捕まらない。玄関チャイムが鳴ると、犬が別の部屋に隔離されるのを察して追いかけっこになってしまう。アカギツネの住居エリアを修理したいのだが、アカギツネは屋外部分で日光浴をしながら昼寝していてホールディング・エリアに移動してくれない。

動物との作業で、ただ時計を見つめながら辛抱強く待つのではなく、私たちに有利なように持って行ければ。成功を見据えた地点からスタートしましょう。この講演はケアギバーと動物が協力して作業するための実りあるプラン作りをサポートします。

It happens at the moment you need it most. The repair person arrives to fix a broken appliance, and protocol states all pets must be secured. But you cannot find the family cats to ensure they’re safely crated. Or, the doorbell rings and your dog is playing the ‘chase me game’ to avoid being gated to another part of the home. Perhaps habitat repairs need to be done, yet the Red fox chooses to take a nap in the outside enclosure while sunbathing rather than move to a holding area.
What if we can put the odds in our favor and work with animals in our care? Rather than watch the clock tick away along with our patience, let’s start from a point of success. This presentation with Laura Monaco Torelli will help you to build a productive plan that keeps caregivers’ and animals’ working together.


11月26日(土)15:00~16:50
“You Want Me To Do What?” A Closer Look At Unexpected Expectations of Canine Caregivers
「え、私がそれをやるの?」犬のケアギバーが求められること


私たちを待ち受ける、犬のケアギバーにとってのサプライズを掘り下げて考えてみましょう。実際の日々は、私たちが予想した日々とは異なる様相を呈していませんか。この講演では、成功するには情報が足りないと感じたとき、ケアチームをどのように会話に含めるのか詳しく見ていきます。ローラがどのようにコラボレーションを通して成功のための戦略を作り上げたか、彼女のクライアントチームのケーススタディを用いてお話しします。

Let’s dig deeper to explore canine caregiver surprises that await us. Preconceived ideas of what we thought our day-to-day would entail have evolved into a different picture. This presentation will take a closer look into how we include the care team to the conversation at times we feel short of information needed to feel successful. Learn with Laura while she shares client team case studies, and how these collaborations built successful strategies toward progress.


11月27日(日)10:00~11:00
ローラ先生との質疑応答 Live中継配信


ローラ先生お住いのシカゴからLive中継配信!
3講演を受講いただいて疑問に思ったことなどを直接質問することが出来ます。
質疑応答には今回の講演を翻訳いただいた藤田則子さんにローラ先生との通訳サポートをしていただきますので、是非皆様ご参加ください。

森 研一(モリ ケンイチ)

プラーナ和漢自然医療アニマルクリニック院長

愛犬を寄生虫病で亡くしたことから治癒する薬を開発したく獣医師となりました。山口大学獣医学科在学中に料理の楽しさを知ると共に食事の大事さがわかり、気づけば食事や自然療法で治す獣医師をしておりました。診療を通して生命の生死の理を学んで、多くの動物が飼い主と一日でも楽しく生を楽しむことが出来るように獣医術を精進しています。

畜産動物生産会社で家畜診療に約5年従事
製薬会社で家畜および小動物の動物用医薬品の開発に約10年従事
2013年10月に大阪に漢方、食事療法、自然療法を主体にしたプラーナ和漢自然医療アニマルクリニックを開院
2017年から横浜にて、すこやか和漢自然医療アニマルクリニックを開院

11月25日(金)10:00~11:50
「役立つ東洋医学(陰陽)とお手当の基礎」


東洋医学は混とん(一つ)から始まり、陰陽に2分割され(2つ)、さらに四象(4つ)、八卦(8つ)と分かれていきます。

古代のアジア大陸の哲学を医学に応用したものです。西洋医学、西洋科学の下で育った現代人には荒唐無稽、抽象的、非実践的、敷居が高いように感じることが多いようです。理解が進むと、西洋医学が述べていることと殆ど同じこと、また西洋医学では苦手としている脳神経機能を東洋哲学の言葉を使って説明していることがわかります。

今回は、東洋医学を学ぶにあたって、また実践するにあたって重要な考えである“陰陽”とその考えを実践で生かすご家庭でできるケア“お手当”の基礎をお話させていただきます。

毎日の生活に陰陽があることが頭で理解できると、実践によって体も自然と感じれるようになり、わんちゃんの心身のことがわかるようになってくる素晴らしい医学と思います。

頑張って勉強、実践してまいりましょう!

三浦 裕子(ミウラ ヒロコ)

株式会社レッツ 代表取締役、Japenペットケアマネージャー協会 代表

前職はコンピュータ販売会社で業務分析部門のプロジェクトリーダーとして、多くの企業を担当。各社のオリジナルアプリ制作に従事。2002年に一念発起しドッグトレーナー、ペットシッターを経て、犬のがっこう・老犬介護リハビリ施設「ペットケアサービスLet‘s」を都内で開業。2007年にはJAPANペットケアマネージャー協会を設立し、ペットケアマネージャー育成プログラムを開発、パピィからハイシニア犬までケアできる専門性の高いペットケア技術の教育だけでなく独立のためのビジネス支援や技術ブラッシュアップサポートまでを行っている。常に犬目線・飼い主目線を大事にし『犬と飼い主が一生楽しく笑って暮らそう』を提唱している。

 

11月25日(金)15:00~16:50
ドッグトレーナー目線の『痴呆症と寝たきりの予防』


長年連れ添ったパートナーだからこそシニア期になっても明るく楽しく過ごして欲しい。
中年期からシニア期の犬と飼い主様にとっても頼れるサポーターとして、ドッグトレーナー目線の『痴呆症と寝たきりの予防』をお伝えできればと思います。

まず、シニア犬を飼う主様から寄せられる相談事について解説します。大きく分けて2つ。一つ目は、夜鳴き・徘徊などに代表されるいわゆる『認知症』。二つ目は、身体介護が必要になる『寝たきり』です。
『認知症』についてはシニア期の困った行動を【問題行動】と【異常行動】に分類し解説していきます。例えば、夜中に鳴いてしまう“夜鳴き”や” 昼夜逆転”は、本当に認知機能の低下なのか?など、事例を交えて解説します。
『寝たきり』については、飼い主の行動が寝たきりの原因をつくっているかも⁉『要介護になる前に…寝たきり生活の予防のポイント』と『愛犬の楽しい老後の過ごし方』をお伝えしたいと思います。

高山 仁志(タカヤマ ヒトシ)

高山仁志

立命館大学人間科学研究科後期博士課程
大阪ECO動物海洋専門学校 非常勤講師

専門学校卒業後、家庭犬のドッグトレーナーの道に進む。
ドッグトレーニングに勤しむ中、行動分析学と出会い立命館大学文学部人文学科心理学専攻に入学。卒業後、立命館大学応用人間科学研究科にて、応用行動分析の実践および、対人援助としてのドッグトレーナー・トレーニングについて研究し、修了(対人援助学修士)。
現在は、主にドッグトレーナーや動物園・水族館の飼育員向けのオンラインセミナー講師、犬の幼稚園の技術顧問、大阪ECO動物海洋専門学校非常勤講師の仕事をしつつ、応用行動分析の枠組みから、ヒトと動物のQOLの向上について研究中(立命館大学人間科学研究科後期博士課程在籍)。

11月26日(土)13:00~14:50
「動物福祉・QOLの向上とドッグトレーニング」


近年、ドッグトレーニングの領域においても、「動物福祉の向上・福祉に沿ったトレーニング」が行われるようになっています。イヌたちのQOL(生活の質)の向上を目的に、トレーニングの在り方そのものが変わってきていると言えるかもしれません。
さらに、応用行動分析(ABA)の知見に基づいたトレーニングも多く実施されるようになりました。こうした実践が拡がることは、とても喜ばしいことです。一方で「応用行動分析=トレーニングのテクニック集」という捉えられ方をしているような傾向も見られます。しかし、応用行動分析とはそういうものではなく、目の前の相手のQOL向上のために、自身の実践を再帰的に問いながら、正の強化を手段ではなく目的とした実践を行うものです。

本講演では、動物福祉に沿うとはどういうことなのか、応用行動分析に基づいたイヌとヒトのQOL向上とはどのような実践なのかについて、ご紹介いたします。

茂木 千恵(モギ チエ)

茂木千恵

獣医師 博士(獣医学)

アニマルCBD研究会代表獣医師。日本臨床カンナビノイド学会登録医。東京大学大学院農学生命科学科獣医学博士課程修了。専門は獣医動物行動学。同大学付属動物病院行動治療科研修。日本獣医学会、日本獣医行動研究会、日本補完代替医療学会所属。現在、都内動物病院でCBD使用症例や問題行動のカウンセリングを行う。

カインズペットメディアわんクォール監修。
辰巳出版雑誌Shi-ba、プードルスタイル等監修。猫にいいこと大全(本;主婦の友社)監修。テレビ朝日、フジテレビ等番組監修多数。

11月27日(日)13:00~14:50
「カンナビジオール(CBD)の基礎と犬への使用におけるメリット/デメリット」


カンナビジオール(CBD)とは、大麻草に含まれる成分であり、生体に備わるカンナビノイドシステムを介して神経伝達および免疫等の調節に重要な役割があることが解明されつつあり、人では不安やうつ状態を緩和する成分として注目されています。犬においても精神興奮作用のないCBDは、適切な量とタイミングで使用することで様々な症状に影響を与えることができるとして、獣医療分野での研究が急速に進展しています。さらにCBDは、不安や興奮といった情動に変化をもたらし、従来のドッグトレーニングの手法に併用することで犬の反応を変えていく可能性を持っています。

今回は、CBDの基礎情報、これまでの症例への使用経過から分かってきた犬に与えることのメリットだけでなく、デメリットも含め、CBDの使い方についてお話したいと思います。

奥田 順之(オクダ ヨリユキ)

奥田 順之

獣医行動診療科認定医
NPO法人 人と動物の共生センター理事長
NPO法人 全国動物避難所協会理事長
ぎふ動物行動クリニック院長
鹿児島大学共同獣医学部 講師(動物行動学)
帝京科学大学 講師(ペット共生学)

犬猫の殺処分問題の解決を目的に、2012年NPO法人人と動物の共生センターを設立。飼育放棄の主な原因となっている、問題行動の予防・改善を目的に、犬のしつけ教室ONELife開業、2014年ぎふ動物行動クリニック開業。2017年に獣医行動診療科認定医取得。現在、同クリニックでは、年間150症例以上の新規相談が寄せられ、解決のサポートを行っている。

著書に『犬の咬みグセ解決塾 (2018)』『犬の問題行動の教科書(2022)』『ペット産業CSR白書(2018)』。動物行動学の専門家として、ペット産業の適正化に取り組んでいる。

11月27日(日)15:00~16:50
「災害時、人もペットも守れる社会に向けて。トレーナーに求められる役割とは?」


災害が頻発する日本において、ペットとの同行避難は非常に大きな課題となっています。過去の豪雨災害でも、『ペットがいるから…』と避難をためらう飼い主が危険な自宅に留まる事例が多く報告されています。そのまま危険が迫れば、人もペットも命を落とすことになりかねません。

犬はペットの中でも移動が容易な動物です。トレーニングを積むことで、災害時にの適切な避難が可能になります。トレーナーは、犬の飼い主を指導する立場として、適切な防災対策を理解し、飼い主への備えを促す役割があります。また、地域でペット同行避難を進める上では、各指定避難所にペット同伴可能なスペースを準備すること、そして、ペットを連れた避難のルールを整備することが必要です。こうした地域に対してペットの扱い方を伝えることができるのもトレーナーの重要な役割です。

今回のセミナーでは、ペットと災害の現状を概観するとともに、現在ペット防災で取り組まれている活動事例を紹介し、トレーナーが身に着けるべき、ペット防災に関する知識を共有します。

石井 あゆみ(イシイ アユミ)

石井あゆみ

オーナーグルーマー
グルーミング研究家

20代でleaf dogを起業し、国内外のトリミングコンテストにて多数入賞。探求する才能を活かしグルーミングを深掘りし続けている。グルーミングを論理的に考え、言語化する事を専門に活躍している。雑誌の連載・講師・セミナー・企業のマニュアル作成など多岐に渡り活躍している。現在は獣医師と共に研究し、学会発表や論文の作成に取り組んでいる。

グルーミングの基礎を言語化したサイトの執筆も担当している。

https://www.imb-theory.com

11月27日(日)17:00~18:50
「犬を想う福祉的なグルーミングとは」


グルーミングの今!キーワードは「優しい」
優しいグルーミングってどんな事?誰にとっての優しさなのか?
可愛さだけの追求だけではなく、犬への配慮を考えた福祉的グルーミングについてお話しいたします。

耳毛って抜くの抜かないの?肛門腺嫌がるけど絞るべき?爪切りを嫌がる本当の理由!
ブラシ嫌がる犬、毛玉の処理ってどうするの?
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グルーミングにおける都市伝説を覆してきた研究グルーマーが、最新グルーミングについてお話しさせていただきます。

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