第15回カンファレンス講師紹介・講演概要

講師紹介・講演概要 、順次更新していきます。
プログラムはコチラです。

講師紹介 講演概要
北條美紀(ほうじょうみき)

北條美紀先生

臨床心理士・公認心理師。北條みき心理相談室運営。
個人カウンセリングを中心に、カップル、家族なども対象にしている。
十数万時間のカウンセリングを重ねた今でも、人の心についての興味は尽きず、そんな興味をもとに日々カウンセリングに臨んでいる。
現在、ウェブサイト『犬曰く』にて、飼い主心理に関する記事を担当。
犬と人との関係を考えるためには、犬にかかわる人間の心理学的理解がその一助になるのでなはいかと鋭意思案中。
飼い主心理の視点からのケースカンファレンスなども実施している。

2020年11月21日(土) 午前:講演
「飼い主の心をつかむ~思い切り腕をふるうために~」


「どう言ったらこの飼い主さんに理解してもらえるんだろう」。犬のプロとしてお仕事をしていらっしゃる皆さんも、こんな思いを抱えることがあるのではないでしょうか。大好きな犬を相手にするお仕事で、皆さんが思う存分ご自身のスキルを発揮するための近道は、いち早く飼い主を安心させ、ラポールという信頼関係を築くことです。そして、犬の症状や問題といった、飼い主とトレーナー共通の「敵」を倒すために強固な同盟を組むのです。前半は、そのためのコツを分かりやすくお伝えします。また、皆さんのお仕事は、犬と皆さんといった二者関係ではなく、飼い主と犬に同時に対応しなければならないという複雑さを持ち合わせています。この点についても、三者以上の関係を扱う際に役立つポイントをご説明します。後半では、それらを踏まえ、困難を感じるケースについての具体的なコミュニケーションを実演しながら解説したいと思います。楽しんでご参加ください。

パネラー:
北條美紀
田中利幸(施設トレーナー)JAPDT理事
水野和子(出張トレーナー)JAPDT理事
鳴海治(幼稚園トレーナー)JAPDT理事
11月21日(土) 午後:パネルディスカッション
テーマ:ドッグトレーナーの仕事は犬を教えることなのか?(本当の学習者は誰?)


飼い主指導の際に犬のしつけと飼い主の要望をマッチングさせる必要があるが、レッスン形態によって指導するべきポイントが変化する中で、コーチングとティーチングを構築するために、飼い主とトレーナーのどのような信頼関係づくりが必要であるか考える。

 

的場 美芳子(まとばみよこ)

的場 美芳子先生
医科学博士

まとば動物病院(株式会社プロキオン)取締役。
大学や専門学校にてAAE・AATに関わる人材教育やセラピードッグの育成に携わる。
NPO法人動物介在教育・療法学会副理事長
、川崎市「いのちの教育に係る意見交換会」座長、
JR東日本の大人の休日倶楽部趣味の会にて「犬と暮らすライフスタイル講座」の講師などを務める。
著作(分担執筆)・監修に、アニマルセラピー入門「あなたの愛犬がセラピードッグになるまで」(一光社)、
サイレントコミュニケーション(kindle)、
人の優しさを育む「ヒューメイン・エデュケーション」(ASAET)
動物介在教育アシスタントコース「基礎編」(ASAET)、
ヒトと動物の関係学〈第3巻〉「ペットと社会」(岩波書店)などがある。

2020年11月22日(日) 午前:講演
「ライフスタイルの変化とともに、愛犬とのハッピーな生活を模索して」


イヌは人間に飼いならされ、改良され、人間に従属する動物と考えられてきました。しかし、進化の過程でイヌからの歩み寄りがなければ、現代の「犬は家族の一員」という「人と犬との絆」は結ばれなかったでしょう。人間と生活を共にし、コンパニオンアニマルと呼ばれ、人間の友となった犬との暮らしを「ライフスタイルの変化」をキーワードに考えてみたいと思います。
例えば、私が成人してからのライフスタイルは、独身時代の親元を離れての犬との暮らし、結婚して子どもが生まれて核家族での犬との暮らし、ライフワークとしてはじめたアニマルセラピーの相棒(セラピードッグ)としての犬との暮らし、高齢犬となった犬との暮らし、そして、離れて暮らす孫が来た!という犬たちの非日常な犬との暮らしも始まりました。
その時々での犬との暮らしがどうであったか、今だからこそ振り返ることができよりハッピーな犬との暮らし方を提案できればと思います。

パネラー:
的場美芳子
川原志津香(JAPDT理事)
鹿野正顕(JAPDT理事長)
11月22日(日) 午後:パネルディスカッション
テーマ:子育て家族を支えるトレーナーの役割とは?


子供がいる環境で起こりやすい事故とは?居住空間の環境設定など、注意するポイントや具体的な対策案とは?
的場先生と子育て現役トレーナーで過去のケースや自身の経験からフリーディスカッション。

土屋文人(つちや ふみと)

獣医師:土屋文人

佐久平マール動物病院 院長
2005年 日本大学 生物資源科学部獣医学科卒
東京都内、神奈川県内、長野県内の動物病院にて勤務医として従事したのち、2012年、長野県佐久市に同院開業。
現在20人近くのスタッフと共に一般診療及び専科診療を行っている。

11月23日(月) 午前:講演
「1次診療動物病院の現場からのメッセージ」


街の動物病院は「1次診療」と呼ばれているが、これは人間の医療機関での1次医療機関と2次医療機関に相当する医療の提供を意味している。
大学附属動物病院や大きい動物医療センターなどは「2次診療」と呼ばれ、人間の3次医療機関に相当する、より高度で専門的な医療を提供している。
言い換えるなら、皆さんにも身近で馴染みのある街の動物病院は二つの特徴を持ち合わせていることから多岐にわたる業務を担っており、そこに従事する獣医師は日々ハードな要求に応えるべく骨身を削っていると言っても過言ではない。
故に、[犬との関わり方」「犬のしつけ方」、いわゆる「トレーニング」の相談を受けることも少なくない。
トレーニングなどを通じ、人間と犬、相互の関係性が構築されるだけの十分な理解と時間があれば最良なのだが、それらが確保できない場合や、日々の診療やグルーミングの中でやむを得ず痛みや苦痛を与えてしまうことが予想される場合は積極的に鎮静や麻酔を用いる。
誰にも安全な診療やトリミングを行うことが必須なのである。

私は、診療やトレーニング、グルーミングにおいて動物に無理を強いる事が人間と動物の関係性を良化するとは思わない。

こんな日常診療の一面をお話しする予定である。

皆さんの身近な獣医師がどの様なことをし何を考えているのか、一例とし垣間見ていただけたら幸いである。

 

新谷政人(にいやまさと)

新谷政人先生

学校法人 シモゾノ学園 大宮国際動物専門学校卒業
くみ動物病院 動物看護師 主任
認定動物看護師
RECOVER BLS/ALS認定
災害支援動物危機管理士

一次診療(眼科は二次診療)の動物病院にて動物看護師として15年目になります。
専門職として飼い主様とペットのために仕事を通して社会貢献を目的に活動中。
また動物看護師の動物看護師による動物看護師のための会【VNJ(Veterinary Nurse Japan)サミット】では、今年度で第2回目を迎え、第1回目からの開催メンバーとしても活動を行い、外部活動を通して獣医療だけに留まらず、様々な分野の方々との出会いを大切にし、動物看護師が社会にとってなくてならない存在になるように、子供たちの夢を持てる職業にしていくために活動中。
好きな犬種:ポメラニアン

11月23日(月) 午前:講演
「一次診療の動物看護師が伝える!しつけの重要性」


一次診療施設(ホームドクター)では、人医療でいう総合病院のような場であり、行う仕事は多岐に渡ります。
そんな中、問題行動が起きている等でしつけに関してのご相談を受けることも多くあります。
ただ、動物看護師の飼育指導は、個々のスキルによって差があることや人員不足や獣医療をサポートすることが優先されるのが現状です。
解決が難しい場合は、各動物病院でしつけ教室開催や、大学病院の行動診療科の紹介を行っている傾向ですが、一次診療施設が全ての動物に対してその場で問題行動の解決をすることは難しい現状があります。
そのためドックトレーナーの存在は大きいと考えています。
獣医師、動物看護師、グルーマー、ドックトレーナーの各専門分野が協力することで、より良いサービスを飼い主様やペットへ今後提供することが出来ると考えています。
ぜひそんな世界を一緒に考えてみませんか?

GROOMER.MISAKO(グルーマー.ミサコ)

GROOMER.MISAKO

大分県大分市のグルーミングサロンHUG,DOGのオーナーグルーマー(トリマー)
グルーマー歴20年 現役サロングルーマー
ベイジングセミナー講師
ペットカットアカデミーK’sStyle認定講師
グルーミング塾講師、グルーマーズ合宿主催、店舗スタッフ技術指導、全国プロ育成オンライン指導、セミナー主催、ボランティアトリミング、ドッグレスキューボランティア、ボランティア活動講演、各地ボラトリ支援 獣医師×トリマーオンラインディスカッショングループ【獣トリ】主催。

 

11月23日(月) 午前:講演
「サロンと飼い主様、獣医師、トレーナーとの連携」


通常のサロンワークをしながら、オンラインまたはオフラインで全国のペットグルーマー育成をしています。グルーマー歴と同じぐらい、レスキューとボラトリもやっています。
サロンでは、噛み犬やシャイ、持病、シニアからパピーまで受け入れをしており、固体に合わせたグルーミングを行なっています。
ボラトリ経験が長いため、犬の心身のコンディションが良くない場合のグルーミングは得意としていますが、サロンでは飼い主様や獣医師やトレーナーとの連携をもっと強くして、もっとスムーズなグルーミングができるよう、まだまだ試行錯誤していかなければと、課題がつきないのが現状です。

鶴岡誠(つるおかまこと)

鶴岡 誠

CPDT-KA
犬の杜・ペットシッターSOS 千葉南店 代表
ペットシッタースクール 実務実習 講師

11月23日(月) 午前:講演
「ペットシッターとトレーニングの関係」


ペットシッティングは行動形成・改善を求める仕事ではありません。
犬という動物が日常生活している環境に家族以外の他人が存在していることはとても不自然なことです。
普段起きている行動が起きなかったり普段起きていない行動が起きることもあり安全を確保し苦痛を少なくする必要があります。
ペットシッティングではマネジメントと古典的条件づけが主体となります。
現場ではトレーニング以前にご家族との日常的な関わり方が大きく犬の行動に影響していると感じます。
行動と学習のしくみを正しく理解し犬に合わせる、カスタマイズが必要ですね。

パネラー:
獣医師:土屋文人
(佐久平マール動物病院 院長)

トリマー:MISAKO
(HUG,DOG オーナー)

動物看護師:新谷政人
(くみ動物病院 認定看護師主任)

ペットシッター:鶴岡誠
(ペットシッターSOS)

トレーナー:栗林純子
(JAPDT理事)
11月23日(月) 午後:パネルディスカッション
テーマ:動物を支えるプロがお互いを学ぶ


午後のパネルディスカッションでは午前中に各講師の方より提起いただいた問題の解決案や各業態同士が思っている疑問などをディスカッションすることで、業態間の相互理解を深め、ユーザーへのより良いサービス提供をするためには何が必要であるか考える。